谷崎潤一郎先生

あたくしがまだ、“SM”という事も、まだよく知らなかった中学生の頃、谷崎潤一郎先生のご本に出会いました。

素晴らしい倒錯世界・耽美主義の思想にどぷりとハマり、やっと己の居場所を見つけたその安堵感に浸り、幸せな妄想をめぐらしておりました。
中でもこの『春琴抄』は、あたくしのSM思想の根源であり、バイブル[emoji:v-353]


主人公のS女性、春琴の発する無駄のない言葉責め(指導)はとても痛快で、献身的に尽くすM男性、佐助はとても可愛らしい。
そしてこの2人の生活を表現する、ナレーション的文章がお見事。まるで快美な旋律のごとく、リズミカルに御言葉を奏でております。

この、美しきSMの極致である
主従関係
こそあたくしの将来の夢だと想うようになり、それは今も色褪せておらず、そんなあたくしが女王になるのはとても自然な流れにございました。
良きご本と巡り会えた時は、まるで生涯の親友ができたような幸福感に満たされますわ。
~読書の秋~[emoji:v-34] 貴方の大切な一冊のお話も、ぜひ聞かせて下さいませ。
“Fin” 女王 華乃[emoji:v-77]