自他共に認めるナチュラルボーンS女な女王華乃にございますが、“男女のSM関係”に目覚めたきっかけは、谷崎潤一郎先生が執筆された、こちらの『春琴抄』にございます。
10代に拝読し、その美しく淫靡な主従関係に昂揚し、自分と性癖に対する安堵感に満たされましたわ。
後にプライベート女王や私塾を開いていた頃に教材としても幾度となく引用させて頂きました。
今でも時折読み返してみては吐息をもらしたり喉を詰まらせたり、もしかしたら手の届くかもしれないその憧憬を具現化する事をイメージしたり。
耽美文学の頂点を極めるこの作品の素晴らしい話を語りだすと夜が明けてまた日が沈みます。